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トップティアVCキーパーソンが大集結!Pre シリーズA・シリーズA資金調達マッチング Meetup|INTLOOP Ventures(2025年9月)

開催日
2025.9.29
開催場所
INTLOOP本社内 Cafe INTLOOP

2025年9月29日、INTLOOP株式会社が運営するスタートアップ支援プログラム「INTLOOP Ventures」は、資金調達をテーマとしたマッチングイベント 「トップティアVCキーパーソンが大集結!Pre シリーズA・シリーズA資金調達マッチング Meetup」 を開催しました。

本イベントでは、国内でもトップティアといえるベンチャーキャピタル(VC)のキーパーソンが一堂に集結。PreシリーズA・シリーズAラウンドの資金調達を目指す起業家に向けて、リバースピッチ・パネルディスカッション・VCテーブル回遊・ネットワーキングの4部構成で行われました。

リバースピッチでは、各VCの投資方針や注目領域が共有され、続くパネルディスカッションでは「資金調達成功の秘訣」について、実際の投資現場での経験に基づくリアルな意見交換が展開。登壇VCや他の参加スタートアップとの情報交換の時間も含め、今後の資金調達・連携のきっかけとなる有意義な時間となりました。

この記事では、イベント当日の様子を写真とともに振り返ります。これから資金調達を検討しているスタートアップ経営者や、VCとのつながりを深めたい起業家の方にとって、実践的なヒントが得られる内容となっています。

※本イベントは会場のキャパシティを考慮し、半年以内にPreシリーズA・シリーズA調達を検討しているスタートアップ様を対象としたうえで、事前審査制にて実施しました。

INTLOOP Ventures マッチングイベントレポート
~トップティアVCキーパーソンが大集結!Pre シリーズA・シリーズA資金調達マッチング Meetup~



【実施日時】
2025年9月29日(月)18:00〜20:30

【タイムテーブル】
17:30〜18:00 受付
18:00〜18:10 オープニング/INTLOOP Ventures紹介
18:10〜18:40 VCリバースピッチ
18:40〜19:10 パネルディスカッション「VCキーパーソンが語る!資金調達成功の秘訣」
19:10〜19:50 VCテーブル回遊
19:50~20:30 全体ネットワーキング

【実施場所】
INTLOOP本社内 Cafe INTLOOP
〒107-0052
東京都港区赤坂2丁目4−6 赤坂グリーンクロス27F Cafe INTLOOP

オープニング】

冒頭では、INTLOOP株式会社の廣瀬より、参加者の皆さまへご挨拶およびイベントの概要と、IVICのご紹介を行いました。



INTLOOPは創業から20周年を迎え、現在は約52,000名のフリーランス人材ネットワークを構築。コンサルタントやITエンジニアといったプロフェッショナル社員を擁し、フリーランスと社員が連携するハイブリッド体制で企業支援を行っています。1名単位でのスポット支援から、チームによる包括的なプロジェクト支援まで柔軟に対応し、近年はIPOも実現するなど、着実に成長を続けています。

こうした取り組みの中で、INTLOOPがスタートアップ向けのイベントを運営している背景として、2030年に売上1,000億円を達成するという中期経営計画を紹介。その実現に向けては、自社のリソースのみならず、スタートアップとの連携による新たな価値創出が不可欠であること、スタートアップが持つ独自のソリューションと組み合わせることでイノベーションを生み出したいとの想いが語られました。

その一環として運営されているのが、「IVIC(INTLOOP Ventures Innovation Community)」。スタートアップに必要な「ヒト・モノ・カネ」の経営資源を結びつける場として、VC、リソース提供企業、そして同社が持つプロ人材ネットワークを有機的に組み合わせることを目指しています。

現在、IVICでは月1~2回程度、勉強会やマッチングイベントを開催。Slackコミュニティを中心に、イベントレポートやYouTube動画、メディア発信を通じて情報を共有し、コミュニティを発展させていることも紹介されました。

<過去のイベント例>
4月:AIスタートアップ ピッチ・VC壁打ち相談会
5月:グロース加速に向けたストックオプション戦略とは?
7月:IPOのリアルと上場後の経営戦略
8月:スタートアップM&Aの最前線を学ぶ

「INTLOOP Ventures」とは

INTLOOP Venturesは、スタートアップとの共創を通じて社会・産業課題の解決を目指す、INTLOOPのスタートアップ支援プログラムです。INTLOOPが20年以上にわたりコンサルティングとプロフェッショナル人材支援を通じて培ってきた、人材ネットワーク・企業ネットワーク・知見を活かし、先端技術を有するスタートアップと連携し、2030年に向けて懸念される労働人口の減少や生産性の低下といった構造的な社会課題の解決に挑んでいます。協業型アクセラレータープログラム「INTLOOP Ventures Accelerator(IVA)」や、事業共創を支援する「INTLOOP Ventures Innovation Community(IVIC)」を通じて、資金・リソース・ネットワークの提供により、実効性あるイノベーション創出を後押ししていきます。


リバースピッチ

続いて行われたのは、各VCのキーパーソンによるリバースピッチ。1社あたり5分という時間の中で、各ファンドの特徴や投資方針、注力領域、これまでの投資実績などが紹介されました。

登壇したのは、いずれもPreシリーズA・シリーズAフェーズを中心に積極的な投資を行うトップティアVC6社。国内外の幅広いネットワークを持つファンドから、特定領域に特化して成長支援を行うVCまで、多様なスタイルが一堂に会する貴重な機会となりました。

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【参加VC】
・Angel Bridge
三好 洋史 氏
https://angelbridge.jp/

・Archetype Ventures
向川 恭平 氏
https://archetype.vc/

・グローバル・ブレイン
細村 拓也 氏
https://globalbrains.com/

・i-nest capital
塚本 繁男 氏
https://www.i-nestcapital.com/

・JAFCO
髙橋 イリア 氏
https://www.jafco.co.jp/

・ON&BOARD
下平 将人 氏
https://onboardvc.com/

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パネルディスカッション「VCキーパーソンが語る!資金調達成功の秘訣」

続いては、6社のVCキーパーソンによるパネルディスカッション。
「VCキーパーソンが語る!資金調達成功の秘訣」をテーマに、実践的な視点から、より踏み込んだトークが展開されました。

シリーズA・Pre A投資でVCが重視するポイント、“刺さる”ピッチデックの見せ方、そして相性の良いVCパートナーの選び方など、起業家にとって実践的かつ学びの多い3つのテーマをもとにディスカッションが進行。
登壇者それぞれの経験に基づくリアルな意見が飛び交い、会場の関心も一段と高まる時間となりました。

①シリーズA・Pre A投資でVCが重視するポイント


ON&BOARDの下平氏は、シリーズAとPre Aの違いを整理しながら、それぞれのフェーズで重視すべき視点を解説しました。

「Pre Aは、シードラウンドの延長線上にあるフェーズ。バリュエーションは5〜10億円程度で、1〜2億円規模の調達が中心です。一方でシリーズAは、3〜5億円、場合によっては10億円規模の資金調達を行う段階で、バリュエーションも20〜30億円ほどになる」と説明。

両者に共通して最も重要なのは「プロダクトマーケットフィット(PMF)」であると強調しました。
「顧客が熱狂してくれるプロダクトかどうか」「顧客像と製品の解像度が一致しているか」を確認するため、VCは既存顧客へのインタビューを重視。新たな顧客層にも価値が届くかを検証するケースもあるとのこと。さらに、PMFの先にある市場規模も投資判断のカギになると述べ、「ターゲット市場が500億〜1000億円規模見込めると、シリーズAの成功確度は高まる」と語りました。

続いて、グローバル・ブレインの細村氏は、VCが投資を検討する際の内部の見方について補足しました。

「VCはPre AやシリーズAの段階で、次のラウンドに到達できるかだけを見ているわけではありません。今回の投資でどれくらいのリターンが見込めるのか、その可能性を多角的に議論します」とコメント。
早期フェーズでは確実な予測が難しいため、アップサイド(成長シナリオ)とダウンサイド(リスク)を想定したうえで、投資判断を行うといいます。

そのうえで、「PMFを確認することは当然ですが、VCが見ているのはその先の成長ストーリー」とし、「どんなマーケットに、どのようにプロダクトを拡張していくのか。大きな山を登るための構想力が問われる」と締めくくりました。

②“刺さる”ピッチデックとは?


JAFCOの高橋氏は、冒頭で思わず会場の笑いを誘いました。
「すみません、質問の前提を壊してしまうかもしれませんが…実は僕、ピッチデックが“ない”ほうが好きなんです」

その理由をこう語ります。
「スタートアップって、まだ“これからつくる”もののほうが多いですよね。数字や計画をきれいに整えるよりも、現場で見聞きしたリアルな声、たとえば“お客さんと話してみたらこうだった”とか“実際にやってみるとここが大変で”といった話のほうが響くんです」

近年はピッチ資料の形式が整い、プレゼンも洗練されてきた一方で、「情報量が減った感覚もある」と高橋氏。
「昔は“なんで来たの?”みたいな経営者が多かったけれど、今はみんな資料を用意して、きっちり30分プレゼンしてくれる。ただ、 “生々しさ”が失われがちなんですよね。僕らは現場を直接見ていないぶん、そういうリアルを聞かせてもらえるとありがたいです」と語ります。

また、「VCによって感性や好みがまったく違う」とも指摘。
「この場にいるVCも投資先がかぶっていないことからもわかるように、判断軸はそれぞれ違うんです。だから、“お互いにビビッとくる”関係性を見つけられるのが理想ですね」と締めくくりました。

続いてコメントしたのは、Archetype Venturesの向川氏。
「僕も少し変化球でいこうかなと思います」と切り出しつつ、ピッチデックの作り込み方について領域別の視点を示しました。

「たとえばセールステックなどの領域であれば、投資家側にもある程度の知見があります。ですから、そこまで細かく作りこまなくても理解できます。でも、ディープテックやバイオのように専門性の高い領域では、そもそもソリューションの価値を伝えるために、一定の説明が必要です。相手がどのくらいその領域に詳しいかを意識するといいと思います」

また、ピッチデックそのものよりも「会話の中で見えてくること」を重視していると説明。
「事業内容は資料で事前に共有してもらいますが、実際に話してみると、起業家自身のストーリーにリアリティが宿るんですよね。特にアーリーステージでは、“なぜこの事業をやっているのか”という人生の延長線上の動機を知りたいです」

さらに、事業計画の完成度よりも「方向性と解像度」を見ると強調。
「Pre Aやシード+の段階では、どこまで積み上げられるかよりも、“どんな未来を見ているか”が大事。投資銀行のような緻密な資料を作る必要はなくて、むしろビジョンや想いの深さが見えるほうがいい」と語りました。

③起業家にとって“相性の良い”パートナーVCの選び方
最後のテーマでは、Angel Bridgeの三好氏と、i-nest capitalの塚本氏が回答。
「相性の良いVCをどう選ぶか?」という問いに対し、両者からは現場感のあるリアルな視点が語られました。

まず三好氏は、起業家自身の軸を明確にすることの重要性を強調しました。
「VCそれぞれ、ファンドサイズや投資スタンスに特徴があります。たとえば追加投資をしっかり行うところもあれば、業界知見に強みがあるところ、バリューアップ支援に注力するところなど、さまざまです。まずは自分がどんな支援を求めているのか、その軸を整理するのが第一歩だと思います」

さらに、「実際に関わるのは“組織としてのVC”ではなく担当者個人である」と続けます。
「どんなに実績のあるVCでも、日常的にやりとりするのは担当者。人間的に話しやすいか、コミュニケーションの頻度やスタイルが合うかどうかが意外と大きい。心理的なプレッシャーを感じずに、率直に話せる関係かどうかを見極めるといいと思います」

一方、塚本氏は「投資家と対等に付き合えるスタートアップが増えているのは素晴らしいこと」と評価しながらも、VCとの関係性を“永遠の伴走”ではなく、“いずれ卒業する関係”として捉える視点を提示しました。
「私たちは最終的に“関係を解消する相手”です。ずっと一緒に走り続けるわけではなく、いずれイグジットを迎えます。だからこそ、途中で『この人ちょっと重いな(笑)』と思われるくらいの関係でいい。VCにとって起業家は卒業生であり、その実績こそが次の投資につながるんです」

また、デューデリジェンスの限られた時間の中で担当者との相性を見抜くのは難しいとしつつも、「自分を応援してもらえるように関係をつくっていく力」も大切だと語ります。
「最初から気が合う人ばかりではありません。だからこそ、どうやって相手の気持ちを動かせるか、人を巻き込めるかが問われます。ある意味、起業家には人たらし力が必要ですね」

スタートアップとVC。両者が対等な立場で、ときに真剣勝負のように向き合いながら成長していく。そんな理想のパートナーシップを考えるきっかけとなりました。



セッションの締めくくりには、参加者から寄せられた質問に登壇VC陣が答えるQ&Aコーナーが行われました。
「Slido」を通じて集まった質問は16件にも及び、その場で応えきれないほどの盛況に。

会場からは「定量的なKPI以外で、投資判断に影響する定性的なポイントは?」「起業家に共通する“ダメポイント”は?」など、実践的かつ率直な質問が次々と寄せられました。

登壇者からは、
「やはり、人。特に起業家の原動力やチームをつくる力が重要」
「お客様の生の声をどう捉えているかを重視する」
「情熱だけでなく、“どう稼ぐのか”という視点も欠かせない」
といった、現場のリアリティあふれる回答が相次ぎました。

また、「ニッチな市場でPMFを達成した場合、どのように成長可能性を示せばよいか」という質問には、「小さな市場でも、強みを生かして隣接領域へ展開するストーリーがあれば可能性は広がる」とのコメントも。

時間の関係で紹介しきれなかった質問については、Slackコミュニティ上でVCからの回答を共有。
イベント後も学びや交流が続く、熱量の高い締めくくりとなりました。


VCテーブル回遊



後半は、参加者とVCがより深く交流できる「VCテーブル回遊」を実施。会場内に7つのテーブルが設けられ、参加者は関心のあるVCのもとを訪れて、質問や相談を交わしました。

各テーブルでは投資方針や事業フェーズごとの支援内容、起業初期の課題など、具体的なテーマで活発な対話が展開。
INTLOOPのサポートメンバーも独自のテーブルを設け、スタートアップ支援の観点から相談を受けるなど、実践的な学びとつながりが生まれる時間となりました。

全体ネットワーキング



イベントの最後は、自由交流を兼ねたネットワーキングの時間へ。立食形式で、各テーブルにはケータリングやドリンクが用意され、和やかな雰囲気の中で会話が弾みました。

登壇者に直接質問する参加者や、同じ志を持つ起業家同士が互いの想いや課題を語り合う姿も。
名刺交換や情報交換を通じて、新たなつながりが生まれる場となりました。

【当日のご提供メニュー@Cafe INTLOOP】
■サンドイッチ
たまごサラダ/グリルチキン
■カプレーゼ
■チキンナゲット

* * *

今回のマッチングイベントでは、PreシリーズA・シリーズAの資金調達を目指すスタートアップと、国内トップティアVCのキーパーソンが一堂に集結。リバースピッチやパネルディスカッションでは、投資家のリアルな視点や、成長フェーズごとの資金調達のポイントが次々と語られ、会場には熱気が満ちていました。

後半のテーブル回遊やネットワーキングでは、登壇VCと直接対話し、自社の課題や展望を語る起業家の姿も多く見られました。真剣な表情で意見を交わすその場には、新たな共創やパートナーシップの芽が生まれていたように感じられます。

INTLOOP Venturesでは、今後もスタートアップと投資家、事業会社が交わり、挑戦を後押しする場づくりを続けていきます。次回のイベントにも、ぜひご期待ください。

イベントの概要

開催日時
2025.9.29 ~ 2025.9.29
18:00~20:30
開催場所
INTLOOP本社内 Cafe INTLOOP
〒107-0052
東京都港区赤坂2丁目4−6 赤坂グリーンクロス 27F
会場 のウェブサイトを表示する

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料金
無料